紙の本はあしたにでも全部なくなっていいが,本という存在自体は,残ってもいい。いまのような便利さのないカタチでなければ。
quote:アマゾン社は,アップルが音楽で行ったことを本でやろうとしている。同社は紙の本を購入したユーザーが,本の内容にオンラインでアクセスできるサービスを来年始める。また,ペイパービューのテレビのように,ページ単位で本を販売するサービスも始める。グーグル社は図書館の本をスキャンして検索できるようにすることで,米国出版社協会(AAP)と米国作家協会から提訴それている。グーグルはそれが公正な使用だとし,グーグル・プリントで公共性のある本の提供を始めた。AAPの関係者はアマゾンのサービスに対して歓迎しているとし,デジタル環境を受け入れる気はあるが,出版社と著者に対する尊敬がなければいけないと述べた。
「ラルカってどんだけ本を持ってるの?」「ぇ。あー,どうだろ。数えたことがないからわかんないけど,読んでない本を読み出したら,5回ぐらい人生を送れそうだね。あはは」「なんだそりゃ」「でも,昔だったら本の置き場所に困るところだろうけど,いまはネットワーク上に置いとけるしね。1冊まるごと必要ない本は,必要なページだけ買えばいいし。どこにあったテキストがわからないなら,すぐに検索できるし。まぁ助かってるかな」「いまの時代ぢゃなかったら生きてけないよ,きっと」「そんなぁ。…まぁそぉかもしれないけど」。
AAPの発言は,正直に受け取るべき言葉ではなく,勝手なことすんなという態度の方が前に出ている。本当は,本の1ページ単位の販売にしても,本文内容の全文検索にしても,出版社自身が始めなければいけないことなのに,いまだに始めたという話はまったくなく,グーグルなどに文句を云うことしかできてない。ホント,本なんかもう全部なくなってもいいのかもしれない,と思う。最近,買ってきた本を解体して1ページずつスキャンし(いわゆる炊き出し),JPEGファイルとして保存し,読むことが普通になってきた。JPEGなので内容の検索はできないが,閲覧も楽だし,なにより場所をとらなくて助かる。知り合いにみせるために渡すのも簡単だ。ファイル共有でもたくさんの本が流れるようになってきてるし,出版社がなにもしないなら,ユーザー主導で世界を作っていけばいいだけだ。
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